大人のそろばん学習で挫折しない7つの方法｜継続の秘訣

大人のそろばん学習が注目される理由

「そろばんって子どもの習い事でしょ？」

そう思っていませんか？実は近年、大人がそろばんを学び始める動きが急速に広がっています。特に60歳以上の方々を中心に、認知機能の維持・向上を目的としたそろばん学習が人気を集めているんです。

私自身、全珠連検定で珠算6段、暗算7段、フラッシュ暗算6段を取得し、全国大会に京都府代表として出場した経験から言えることがあります。そろばんは計算力だけでなく、集中力、記憶力、判断力、創造力など、日常生活のあらゆる場面で役立つスキルを総合的に鍛えてくれるんですよ。

でも、新しいことを始めるのはいつだって勇気がいるもの。特に大人になってからの学習は、仕事や家事との両立、そして何より「できるかな…」という不安との戦いです。

実際、大人のそろばん学習者の多くが最初の3ヶ月で挫折してしまうというデータもあります。でも、正しい方法で取り組めば、年齢に関係なく確実に上達できるんです。

今日は、私の経験と多くの大人の生徒さんを指導してきた経験から、大人のそろばん学習で挫折しないための7つの方法をご紹介します。

1. 小さな目標設定で成功体験を積み重ねる

大人のそろばん学習で最も大切なのは、小さな目標を設定して成功体験を積み重ねることです。

「1ヶ月で暗算をマスターしたい！」なんて大きな目標を立てると、達成できなかったときの挫折感も大きくなります。その代わりに、「今日は一桁の足し算を10問解く」「今週は5珠の操作に慣れる」といった、確実に達成できる小さな目標を設定しましょう。

ある60代の生徒さんは、最初「自分には無理かも…」と不安を抱えていました。でも「今日は1から10までの数を正確に珠に表す」という小さな目標から始めたところ、わずか1週間で自信がついたそうです。

小さな成功体験の積み重ねが、大きな自信につながります

目標達成を記録するノートを作るのもおすすめです。達成した項目にチェックを入れていくだけで、「ここまでできるようになった」という実感が湧いてきますよ。

どうですか？小さな一歩から始めてみる気になりませんか？

2. 脳の特性を理解した効率的な練習法

大人の脳は子どもと違って、すでに確立された神経回路があります。だからこそ、効率的な練習法が重要なんです。

そろばん学習で最も効果的なのは、短時間で集中的に取り組む「分散学習法」です。1日2時間も3時間も練習するより、1日15分を毎日続ける方が、脳に定着しやすいんですよ。

私が指導している70代の男性は、毎朝の習慣として朝食後に10分間だけそろばんに取り組んでいます。「短い時間だから集中できる」と言って、半年で珠算9級に合格しました。

また、脳は「寝る前の学習」をよく記憶するという特性があります。寝る30分前に5分だけそろばんに触れる習慣をつけると、脳が睡眠中に学習内容を整理してくれるんです。

さらに、「声に出す」ことも大切です。計算しながら数字を声に出すと、聴覚からも情報が入るため記憶に残りやすくなります。

あなたの生活リズムに合わせて、無理なく続けられる時間帯と長さを見つけてくださいね。

3. 挫折しやすいポイントを先に知っておく

大人のそろばん学習には、典型的な「挫折ポイント」があります。これを知っておくだけで、心の準備ができますよ。

最初の壁は「5珠の操作」です。1から4までの数は比較的簡単ですが、5以上になると5珠を使う必要があり、指の動きが複雑になります。

次の壁は「繰り上がりのある計算」。10を超える計算では、珠の上げ下げが増えて混乱しやすいんです。

そして最大の壁が「暗算への移行期」。そろばんを見ずに頭の中でイメージする段階で、多くの方が行き詰まります。

ある50代の女性生徒さんは、繰り上がりの計算で何度も挫折しそうになりました。でも「ここで多くの人が躓くんだ」と知っていたことで、「私だけじゃないんだ」と安心して続けられたそうです。

壁にぶつかったら、それは成長の証。一歩引いて深呼吸し、基本に戻って練習してみましょう。

あなたはどの壁に直面していますか？

4. 仲間と一緒に学ぶコミュニティの力

一人で黙々と練習を続けるのは、想像以上に孤独で辛いものです。大人のそろばん学習で長続きする秘訣は、同じ目標を持つ仲間の存在なんです。

教室に通うことで、自分と同じように苦戦している仲間や、乗り越えた先輩の姿を見ることができます。「あの人ができるなら、私もできるはず」という前向きな気持ちが生まれるんですよ。

私の教室に通う60代のグループは、レッスン後にお茶会をするのが恒例になっています。そこでの何気ない会話が、実は最高のモチベーション維持法になっているんです。

「先週できなかった問題が今日はできた！」「私も頑張らなきゃ！」

こうした仲間との交流が、継続の大きな力になります。

オンラインコミュニティも選択肢の一つです。SNSグループやオンライン教室なら、地理的な制約なく仲間と繋がれますよ。

一人で悩まず、ぜひ仲間と一緒に学ぶ環境を作ってみてください。

5. 自分の学習スタイルに合わせたアプローチ

人それぞれ、学習の得意不得意があります。大人のそろばん学習では、自分の学習スタイルを理解して、それに合わせたアプローチを選ぶことが重要です。

視覚的に学ぶのが得意な方は、そろばんの動きを図や動画で確認するのが効果的。YouTubeなどの動画サイトには、そろばんの基本操作を解説する動画がたくさんあります。

聴覚的に学ぶのが得意な方は、数字を声に出しながら練習すると記憶に残りやすくなります。「3たす4は7」と声に出しながら珠を動かしてみましょう。

体感覚で学ぶのが得意な方は、実際に手を動かす時間を多く取りましょう。理論よりも実践を通して体で覚えていくタイプです。

私の教室に通う50代の男性は、最初は教科書通りの方法で行き詰まっていました。でも、自分が視覚学習者だと気づいてからは、色分けしたノートを作って練習するようになり、急速に上達したんです。

自分に合った学習法を見つけるには、いろいろな方法を試してみることが大切です。どの方法が一番しっくりくるか、探してみてくださいね。

6. 日常生活に取り入れる実践的アプローチ

そろばんの技術を本当に自分のものにするには、日常生活に取り入れることが効果的です。

例えば、スーパーでの買い物中に商品の金額を暗算で合計してみる。電車の中で広告の数字を見つけて暗算の練習をする。家計簿をつけるときにそろばんを使ってみる。

こうした日常的な実践が、そろばんスキルの定着に大きく貢献するんです。

私の生徒さんで印象的だったのは、68歳の女性。彼女は毎日の献立を考える際に、材料費を暗算で計算する習慣をつけました。「最初は時間がかかったけど、今では瞬時に計算できるようになって、家計管理が楽しくなった」と喜んでいました。

また、お孫さんの算数の宿題を見る時にそろばんを使って教えている方もいます。教えることで自分の理解も深まるという一石二鳥の効果があるんですよ。

あなたの日常に、どんな形でそろばんを取り入れられそうですか？

7. 自分へのご褒美システムを作る

継続は力なり…とはいうものの、モチベーションを維持するのは簡単ではありません。そこで効果的なのが、自分へのご褒美システムです。

1週間続けたら好きなスイーツを食べる、1ヶ月続けたらお気に入りの本を買う、検定に合格したら温泉旅行に行く…など、自分が喜ぶご褒美を設定しておくと、頑張る理由が増えますよ。

私自身、珠算の段位を取るたびに、京都の老舗和菓子店の季節の和菓子を買うのが楽しみでした。今でも検定前になると、「合格したら何を食べよう」とワクワクしています。

ある65歳の男性生徒さんは、珠算検定10級に合格したら孫にプレゼントを買うと決めていました。「孫の喜ぶ顔が見たい」という思いが、練習を続ける原動力になったそうです。

ご褒美は必ずしも物質的なものである必要はありません。「合格したら友人に自慢する」という社会的な報酬も効果的です。

あなたならどんなご褒美が嬉しいですか？今日から自分へのご褒美システムを作ってみませんか？

まとめ：大人のそろばん学習を成功させるために

大人になってからそろばんを始めるのは、決して遅くありません。むしろ、人生経験を積んだ大人だからこそ、そろばんの奥深さを理解し、日常生活に活かせる場面も多いのです。

今回ご紹介した7つの方法をおさらいしましょう。

• 小さな目標設定で成功体験を積み重ねる
• 脳の特性を理解した効率的な練習法を取り入れる
• 挫折しやすいポイントを先に知っておく
• 仲間と一緒に学ぶコミュニティの力を活用する
• 自分の学習スタイルに合わせたアプローチを選ぶ
• 日常生活に取り入れる実践的アプローチを試みる
• 自分へのご褒美システムを作る

そろばんは単なる計算道具ではなく、脳を総合的に鍛える素晴らしいツールです。認知機能の向上、集中力アップ、ストレス解消など、現代人に必要な効果がたくさん詰まっています。

最後に、そろばん学習で最も大切なのは「楽しむこと」です。難しい問題ができなくても、珠を動かす音や感触を楽しむ。計算が速くなった自分の成長を喜ぶ。そんな前向きな気持ちが、継続の鍵になります。

横浜市保土ヶ谷駅近くのミコノスそろばん教室では、大人向けの個別指導クラスを開講しています。経験豊富な講師が一人ひとりのペースに合わせて丁寧に指導しますので、初めての方でも安心して始められますよ。

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